YouTube
切り抜きショートを自動で作って、予約投稿まで回す仕組みの作り方
本編を1本作ったら、そこから切り抜きショートを何本も出す。YouTubeの運用ではよく聞く方法ですが、手作業で毎日続けるのは現実的ではありません。場面を選び、縦型に書き出し、タイトルを付けてアップし、公開日時を設定する。1本ずつは小さな作業でも、毎日となると確実に止まります。
弊社では、自社で運用しているチャンネルで、切り抜きショートを毎日自動で予約投稿しています。その仕組みを、工程ごとに分けて解説します。
4つの工程に分けて考える
| 工程 | やること | 自動化のしやすさ |
|---|---|---|
| 選ぶ | 本編のどの場面を切り抜くか決める | 候補出しまでは自動。最終判断は人 |
| 書き出す | 縦型にして、テロップを入れて書き出す | ほぼ全自動 |
| 上げる | タイトル・説明文を付けてアップロード | 全自動(文面は下書き) |
| 予約する | 公開日時を割り振って予約 | 全自動 |
ポイントは、いちばん難しい「選ぶ」以外は、ほぼ機械的に進められることです。逆に言えば、場面選びの精度がそのまま切り抜きの成果を決めます。
場面選びは、データと文字起こしを組み合わせる
場面を選ぶ材料は2つあります。
- 視聴データ:公開済みの動画なら、YouTubeの「よく再生された部分」のデータが取れます。何度も見返されている場面は、切り抜いても反応が取れやすい場面です
- 文字起こし:話の区切りや、結論を言い切っている箇所を文字から探します。AIに「単体で意味が通るか」「冒頭の数秒で興味を引けるか」を基準に採点させます
この2つを掛け合わせて候補を出し、上位から採用します。データだけで選ぶと話の途中で切れた場面が混ざり、文字起こしだけで選ぶと「話としては面白いが、映像として見せ場がない」場面が混ざります。
書き出しで決めておくこと
縦型への書き出しは機械的に進められますが、最初に決めておくべきことがあります。
- 画面の切り取り方:話している人を中央に置くのか、横長の映像を上下に余白を付けて入れるのか
- テロップの位置と大きさ:スマホで見たときに、YouTubeの操作ボタンと重ならない位置に置く
- 長さの上限:短すぎると話が完結せず、長すぎると最後まで見られません。弊社では内容ごとに上限を決めています
アップロードで止まりやすいところ
アップロード自体はYouTubeの公式APIで自動化できます。ただし、導入時にGoogleの審査を通しておかないと、アップロードした動画が非公開のまま固定されます。仕組みが完成したのに公開できない、という事態は最初によく起きます。詳しくはYouTube APIで自動アップロードした動画が非公開になる理由で解説しています。
タイトルと説明文はAIに下書きさせますが、チャンネルごとの言い回しや禁止表現はあらかじめ決めておきます。決めていないと、毎回少しずつトーンの違う文面が並びます。
毎日投稿を止めないのは「台帳」
自動化して気づくのは、止まる原因の多くが、作業ではなく管理にあることです。どの切り抜きがいつ公開予定か、在庫が何日分残っているか、本編と同じ時間に重なっていないか。これを人の記憶で管理すると、どこかで二重予約や空白日が出ます。
弊社では、切り抜きごとに「未予約・予約済み・公開済み」の状態と公開日時を1つの台帳で管理し、予約は必ず台帳を見て空いている枠に入れるようにしています。手動で1本アップした場合も、台帳に記録しないと同じ枠に自動予約が入ってしまうので、手作業もこの台帳に寄せます。公開枠の考え方は本編とショートの公開枠を重ねない予約設計にまとめています。
人が見るのは、公開前の1回だけ
ここまで自動にしても、公開前の確認は残しています。切り抜きは文脈から切り離されるので、本編では問題なかった発言が、単体だと誤解されることがあるからです。
予約済みの一覧を見て、違和感のあるものだけ外す。この1回の確認を残すことで、毎日投稿を続けながら事故を防げます。
切り抜く場面はAIに全部任せて大丈夫ですか?
候補を出すところまではAIに任せられますが、文脈が切れて誤解を招く場面が混ざることがあります。公開前に人が見て、外す判断ができるようにしておくのが安全です。
1本の本編から何本くらい作れますか?
本編の長さと内容によりますが、10〜20分の動画なら3〜5本が目安です。無理に本数を増やすと、似た場面のショートが並んで反応が落ちます。
他人のチャンネルの切り抜きにも使えますか?
この記事の仕組みは、自社チャンネルの動画を切り抜く前提です。他人の動画の切り抜きは、権利者の許諾と、そのチャンネルが定めるガイドラインの確認が必要です。